2017年10月4日(水)東京・新宿村LIVEにて、舞台「アリスインデッドリースクール・ノクターン」ゲネプロ公演が行われた。当日は日テレジェニック2012船岡咲や元SKE48若林倫香の2人を中心に19名の女性キャストが舞台の上で演技を披露。本作は舞台だけでなく、映画やアニメーションでの上映も予定されており、キャストメンバーは映画版にも出演した(舞台版のみダブルキャストとして遠藤瑠香が参加)。
ゾンビたちが学生たちや生きている人間を襲う世界で、彼女たちはどのように生き残るのか。今回は、ゲネプロ公演の舞台模様と高森朝代役・栗生みなのインタビューを紹介したいと思う。
何気ない学校の屋上に一人の女子生徒がやってきた。すると、次々と生徒たちが現れて、気づくと多くの生徒たちが屋上に集まる。全員、部活動の練習や時間つぶしのために屋上へとやってきたのだった。墨尾優(若林倫香)と百村信子(船岡咲)は漫才コンビ! 片方の手を伸ばして決めポーズをするなど、見ている人を「クスッ」と笑わせる要素が込められている。
その他、映画研究部や漫研、帰宅部、新聞部、科学部、ソフトボール部などが集まり、一気に賑わいを見せる。どこにでもある和気あいあいとした学校生活の風景に見えたが……瞬間、舞台の上の景色が一変した。
屋上から校庭を見下ろすと、ゾンビに襲われる生徒の様子。中には、命からがら屋上まで逃げてきた生徒たちもいた。辺り一面が生と死を掛けた世界へと変わる。生き残るために戦い、ケガした生徒を介抱する生徒たち。戦うだけでなく、生きるために協力する姿は、現代社会を生きる私たちにも感じ取れる部分ではないだろうか。
窮地に立たされた生徒たちだったが、そんなときだからこそ全員で力を合わせて、笑顔を見せながら前を向いて歩こうとする。前向きな姿勢に生きることの要素が含まれていた。同時に、登場人物たちにもスポットが当てられ、それぞれのエピソードが舞台上に描かれていく。キャラクターたちに秘められた過去や相関図など、細かい点まで緻密に作られている構成にも注目してほしい。
もし本舞台をリピート観劇する人がいたら、それぞれのキャラクターたちに焦点が当たる場面など、全体のストーリーを見てみると、また一味違った楽しみ方が見つかるかもしれない。殺伐とした世界観の中に笑顔の花が咲き誇るのはどのような意味があるのか。それを見つけてキャストに伝えてみるのも一興かもしれない。
ゲネプロ公演後に、高森朝代役の栗生みなへインタビューを行った。
――高森朝代は誰かを守ろうとすることに必死さが感じ取れましたが、栗生さんはどのように考えて演じられたのでしょうか?
栗生みな(以下、栗生):まず、高森朝代が屋上で生きることだけを考えていました。演出家の松本陽一さんには、守るべき演出の根底を教えていただいたので、屋上に居続ける演技に集中しました。
――最初に屋上に登場するときはケガをしていましたが、物語が進むにつれて重要なポイントになりましたね。
栗生:そうですね! 後半にも繋がっていくので、ケガをしている演技はどこまで表現するべきか考えました。
――物語を見ていくと、ソフトボール部員同士のやり取りについても描かれていましたが、作品全体を通して観劇する皆さんへ感じてほしいポイントなどはありますか?
栗生:この作品はそれぞれのキャラクターにスポットが当たっています。登場人物たちが心の葛藤と戦っている部分にも注目してみてください。そして、見ている人たちが、実際にその世界にいるような感覚になってほしいです!
――終盤になるにつれて、物語の展開も大きく動いていきましたが、栗生さんから見て高森朝代はどのような女の子だと思いますか?
栗生:実は、私の中でまだ答えが見つかっていないんです。物語が進むにつれて、すごく嫌われる子になるんじゃないかなって心配になってしまって……。ぜひ、舞台を見た皆さんの感想を教えていただけると嬉しいです!
公演情報
10月4日(水)19:00
10月5日(木)★19:00
10月6日(金)★14:00・★19:00
10月7日(土)★13:00・★18:00
10月8日(日)★13:00・★18:00
10月9日(月)12:00・17:00
キャスト
船岡咲/若林倫香
中塚智実/舞川みやこ/栗生みな/永吉明日香/大塚愛菜/民本しょうこ/秋元美咲
持田千妃来/花梨/天音/雛形羽衣/佐藤琴乃/栗野春香/渡辺菜友/月岡鈴
特別出演 八坂沙織
日替わり 鶴田葵:4日(水)・ 7日(土)・ 8日(日)
遠藤瑠香:5日(木)・6日(金)・ 9日(月・祝)
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